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今さら聞けないRPA!企業がRPA導入につまずきやすい5つのポイントを紹介!

RPAという言葉が登場して、はや数年。
言葉自体は聞いたことがある、という方は多いのではないでしょうか?
しかしながら、下記のような方もいらっしゃるかもしれません。
 
「RPAという言葉、聞いたことはあるけどよく知らない・・・」
「社内でRPAを導入したけど、活用できていない・・・」
 
上記のような疑問にお答えしていきます!
 
この記事では、主に下記の3点について記載していきます。

  • RPAとは何か
  • RPAのメリット
  • RPA導入につまずきやすい5つのポイント

目次[非表示]

  1. 1.RPAとは?
  2. 2.RPAのメリット
    1. 2.1.定型業務であれば、大量なデータを高速かつ正確に処理可能
    2. 2.2.システム導入より容易に導入可能
    3. 2.3.RPAツールによっては業務担当者でも開発可能
  3. 3.RPA導入につまずきやすい5つのポイント
    1. 3.1.RPAを作成する人がいない
      1. 3.1.1.対策:業務部門の担当者にRPAを作成してもらう
    2. 3.2.既存の社内システムとRPAの相性が悪い
      1. 3.2.1.対策:一部部署にて試験導入を行い、既存の社内システムとの相性を確認する。
    3. 3.3.業務部門の協力が得られない
      1. 3.3.1.対策:最初はRPA導入を希望する一部部署での試験導入を行う。
    4. 3.4.継続してRPAの作成ができない
      1. 3.4.1.対策:RPAの作成を行っている方向けに週1回程度の個別での相談会や勉強会を行う。
    5. 3.5.作成難易度が高い作業からRPA化を行ってしまう
      1. 3.5.1.対策:RPAの作成難易度が低い作業からRPA化に着手していく。
  4. 4.アイエスエフネットのRPAの取り組み
  5. 5.アイエスエフネットでのRPAの導入事例
  6. 6.まとめ

RPAとは?

RPAとは、「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の略称で、人がパソコン上で行う作業を自動化することをいいます。
例えば、システムへのデータ入力やWEBサイトから特定の情報を収集するなど、人が手作業で行うと時間がかかる作業を、RPAでは高速で処理を行うことができます。
 
専用のRPA作成ツールを使用し、行いたい処理を設定していくことで、RPAを作成することができます。

RPAのメリット

RPAのメリットについて、ここでは以下の3つを取り上げます。

  • 定型業務であれば、大量なデータを高速かつ正確に処理可能
  • システム導入より容易に導入可能
  • RPAツールによっては業務担当者でも開発可能

定型業務であれば、大量なデータを高速かつ正確に処理可能

処理内容が明確に決まっている作業であれば、処理データが大量にあったとしても高速かつ正確に処理ができます。
 
例えば、100件程度のExcelファイルのデータをシステムに入力する業務を毎日行っているとします。
人間が手作業で行うと、時間がかかったり入力ミスをしたりすることもあります。
 
しかし、RPAが同じ処理を行うと、人が手作業で行うよりも速い時間で処理を終えることができ、かつミスなく処理を行うことができます。
 
処理手順が明確に決まっている処理の自動化は、RPAの得意分野でもあります。
処理データが大量にあったとしても、正確に処理ができるのはRPAの大きなメリットです。

システム導入より容易に導入可能

システム導入を行うより、RPAのほうが短期間かつ低コストで導入できます。
 
システムに機能を追加すると数ヶ月かかることもありますが、RPAであれば早ければ1日で作成することができます。
 
また、導入コスト面でもシステムよりもRPAのほうが安価に導入できます。
システムだと導入に数百万円~数千万円かかることもありますが、RPAであれば年間数十万円程度で導入できるRPAツールもあります。
 
導入までの期間やコストがシステムよりも少なくて済むのがRPAの特徴です。
システム導入ではコスト面が見合わない場合でも、RPAであれば実現可能、ということもあります。

RPAツールによっては業務担当者でも開発可能

RPAツールの中には、プログラミング知識がなくてもRPAの作成ができるツールもあります。
そのため、IT部門の担当者でなくても、人事部や経理部など業務部門の担当者でもRPAの作成ができます。
 
もちろんRPAツールによっては、プログラミング知識が必要なRPAツールもあります。
プログラミングを活用するとより高度な処理を自動化することも可能ですが、プログラミング知識がなくてもRPAを作成することができます。

RPA導入につまずきやすい5つのポイント

ここまでで「ぜひうちの会社でもRPAを取り入れたい!」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、RPAの導入にあたり、注意点や押さえておきたいポイントがあります。
ここでは、RPA導入につまずきやすいポイントとして、以下の5つを紹介します。

  • RPAを作成する人がいない
  • 既存の社内システムとRPAの相性が悪い
  • 業務部門の協力が得られない
  • 継続してRPAの作成ができない
  • 手順が決まっていない作業はRPA化を急がない

RPAを作成する人がいない

IT部門の担当者は忙しくてRPAの作成ができない、という企業は多いでしょう。
そのための対策は、以下が挙げられます。

対策:業務部門の担当者にRPAを作成してもらう

処理内容をそのまま設定すればRPAが作成できるため、RPAが行う処理は業務フローと密接につながっています。
むしろ、業務フローを熟知している業務部門の担当者にRPAを作成してもらうほうが良いともいえます。
 
業務部門の担当者にRPAを作成してもらう場合は、業務部門の担当者でも扱いやすいRPAツールを選定することが重要です。
プログラミング知識が不要なRPAツールを選定すると、RPA作成を進めやすくなります。
 
「RPAを導入したけど、IT部門の担当者は忙しくて作成ができない。業務部門の担当者ではRPAツールを使いこなすことができない」
こうなってしまっては本末転倒です。
RPA導入前に、誰にRPAを作成してもらうのか検討した上で導入することが重要です。

既存の社内システムとRPAの相性が悪い

選定したRPAツールが既存の社内システムとの相性が悪く、社内システムの操作がRPAツールでは不可能だった、ということもあります。
これを防止するためには、以下の通り対策を行います。

対策:一部部署にて試験導入を行い、既存の社内システムとの相性を確認する。

RPAを適用できる作業が多いほうが、全社的なRPAの展開をしやすくなります。
既存の社内システムと相性の良いRPAツールを選定することが、RPAの展開には重要です。

業務部門の協力が得られない

いきなり全社的にRPAを導入しようとすると、RPA化により仕事を奪われると懸念する方もいらっしゃいます。
これを払拭するためには、以下のように対策を行います。

対策:最初はRPA導入を希望する一部部署での試験導入を行う。

RPAの試験導入により、得られる効果があります。
得られる効果としては、ミスが減ることによるストレスの軽減や作業時間の短縮による残業時間の削減、などがあります。
これらの効果を提示することにより、RPA導入に否定的な部署を説得することにもつながります。

継続してRPAの作成ができない

いざRPAを導入したものの、業務部門の担当者がRPA作成を継続できない、ということもあります。
理由としては、以下の理由が挙げられます。

  • 本業の業務が忙しくRPA作成の時間が取れない
  • 不明点が出てきた時に相談できる環境がない

などがあります。
作成を継続できるようにする対策を以下に記載します。

対策:RPAの作成を行っている方向けに週1回程度の個別での相談会や勉強会を行う。

相談会を設けることにより、RPA作成者のモチベーション向上も期待できます。
相談や質問がない場合でも、RPA作成の時間に充てることでRPA作成の時間を確保できることにつながります。
 
業務部門の担当者が継続してRPAを作成していくためには、RPAの作成や相談が継続的に行える機会を作ることが重要です。

作成難易度が高い作業からRPA化を行ってしまう

RPA導入に失敗しがちなのが、RPAの作成難易度が高い作業からRPA化を行ってしまうことです。
RPAの作成難易度が高い作業とは、具体的に下記のような作業があります。

  • 複雑な判断が求められる作業
  • 不規則な処理や判断が多く含まれる作業
  • 処理手順が多い作業

作成難易度が高い作業のRPA化がなぜ失敗につながりやすいのか、原因と対策を以下に記載します。

対策:RPAの作成難易度が低い作業からRPA化に着手していく。

作成難易度が高い作業には、時間がかかる作業も多くあるでしょう。
しかしながら、そのような業務を最初に着手してしまうと、RPA作成に時間がかかってしまいます。
そのため、RPAの効果がなかなか得られず、場合によってはRPA作成の挫折につながることもあります。
 
作成難易度が低い作業はRPA化による効果は小さい可能性はありますが、RPA作成者の達成感は得られやすく、モチベーション向上につながります。

アイエスエフネットのRPAの取り組み

アイエスエフネットでは、2020年1月にRPA専門部署を創設しました。
創設当初はRPA導入を希望する部署に対して、RPA専門部署がRPA作成を行っていました。
それにより、既存の社内システムとの相性やRPA作成ノウハウを蓄積してきました。
 
2021年からRPAによる業務効率化をしたい業務部門の担当者に対し、RPAの教育や作成のサポートを始めました。
2023年現在も継続して行っており、個別でのRPA作成相談を週1回程度行っています。
RPA作成ノウハウだけではなく、業務フロー改善のアドバイスまで行っています。
 
これまでサポートを行った部門はのべ12部署にのぼり、自動化を行った業務はのべ約50業務におよんでいます。

アイエスエフネットでのRPAの導入事例

アイエスエフネットでRPAを導入した業務の一部を紹介します。
貴社でのRPA導入の参考にしてみてください。

利用

部署名

業務内容

RPA
作成者

経理部

経理システムからExcelファイルをダウンロードし、月次報告用の資料を作成する。

経理部担当者

経理部

仕入管理システムからデータをダウンロードし、支払い用のファイルを作成、経理システムへアップロードする。

経理部担当者

技術部

EDI(※1)システムからダウンロードした出勤簿のPDFファイルと勤怠管理システムからダウンロードした勤務表のExcelファイルとの差分をチェックする。

技術部担当者

人事部

人事管理システムからダウンロードしたExcelファイルをもとに各種証明書のWordファイルを作成する。

人事部担当者

採用部

確定した面接の日程を採用管理システムへ登録し、システム上からメール配信の設定を行う。

採用部担当者

採用部

採用管理システムから適性検査の受検対象者を抽出し、適性検査システムに受検者登録および受検案内のメールを送信する。

採用部担当者

業務部
(営業事務)

EDIシステムから勤務表を指定のファイル名に変更し、指定されたフォルダーへダウンロードする。

RPA専門部署

業務部
(営業事務)

指定されたフォルダーに存在する請求書ファイルに電子印を押印する。

RPA専門部署

総務部

定期健康診断の予約が完了した対象者をExcelファイルから抽出し、対象者へ個別にメールを送信する。

RPA専門部署

総務部

人事情報のExcelデータをもとに社員証の印刷用データを作成する。

RPA専門部署


1:EDI(Electronic Data Interchange)とは、日本語で「電子データ交換」のこと。契約処理から請求処理までの一連の取引プロセスをシステム上で行う。

まとめ

RPA導入につまずきやすいポイントを5つ紹介しました。
RPA導入の成功に重要なのは、導入する前に下記の4つを検討しておくことです。

  • RPAを作成する人
  • RPAの試験導入を行う部署
  • RPAを適用する業務
  • RPA作成を継続できる仕組み

試験導入時には、既存の社内システムとRPAの相性を確認し、全社的な展開を見据えておくことがポイントです。

もしRPAの導入や作成についてお困りの場合は、アイエスエフネットへご相談ください。


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採用部門にて6年間中途採用を経験ののち、RPA専門部署に異動。現在はRPA開発よりも、グループ会社のRPA開発者や非IT部門担当者へRPAの指導をすることがメイン。 「これって自動化できませんかね?」が口癖。

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