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データ移行ツールのおすすめ!【最新版】選び方のポイントを徹底解説


レガシーシステムやアナログ管理から脱却するために、システムの置き換えが進む昨今、
企業にとってデータ移行は重要な課題です。
移行要件の確認からスケジュール管理、移行データの抽出や加工など、データ移行には多くの工程を要しますが、データ移行ツールを使用することでこれらを大幅に削減できます。

最近ではデータ移行ツールにもさまざまな種類が登場しており、
企業の情報システム担当者は「多過ぎて選びきれない」「どれを使っても同じでは?」と
悩みや疑問を抱えていることでしょう。

これらの課題を解決すべく今回は、おススメツールの紹介はもちろん、
データ移行の重要性やツールの選定ポイントについても解説していきます。

目次[非表示]

  1. 1.データ移行とは?
  2. 2.データ移行戦略の重要性
  3. 3.データ移行ツールはどうやって選ぶ?
  4. 4.データ移行ツールの特徴
  5. 5.まとめ

データ移行とは?

そもそも「データ移行ってなんなの?」と疑問に感じている人もいることでしょう。
データ移行とは、文字通り”あるシステムから別のシステムへ”または“あるシステムからアプリケーションへ”などのように、システムからデータを移すことを指します。

企業がデータを移す主な例として、以下があげられます。

・レガシーシステムから新しいシステムに置き換えをする場合
・脆弱性や速度・容量改善など課題解決のためにシステムを置き換える場合
・オンプレミスからクラウドへシステムを置き換える場合
・会社統合や分社化した際にシステムを分離させる場合

※クラウドデータ移行の事例についてはこちら

また、昨今では経済産業省が促進しているDXによって、アナログ管理していたデータをシステムに移行するケースなどもデータ移行に含まれるでしょう。

「データ移行」と一括りにしてしまうと簡単に思えるかもしれませんが、データ移行を行うためには

・既存データの抽出
・抽出したデータを移行先のシステムに移行できるよう変換
・不要データや重複データの削除、変換
・クレンジングを終えたデータを新しいシステムへ移行する

といったように、多くの工程が必要です。

それぞれの工程のなかでもさまざまな作業が必要となるので、手作業での実施はもちろん、
自社で移行ツールを一から作ろうとすれば、
非常に多くの時間と労力が必要となることは容易に想像できるでしょう。


データ移行戦略の重要性

どのような作業が必要となり、何をやらなければならないのか洗い出しをしなければ、移行に際してデータ品質の確保ができなかったり、データを損失・漏えいしてしまったりする事故も起こり得ます。

たとえばメールデータの移行一つとっても、以下の記事のような検討事項があります。
Microsoft365へのサービス移行時に頻出する課題 第1回 -メールデータ移行編-【連載】

あるいは、せっかく新たなシステムに移行したのに「機能の一部が使えない」「想定通りに動作しない」といったトラブルの原因にもなり得ます。

このような事態に陥らないために、データ移行は戦略を立てることが重要です。
戦略を立てる際には、以下を意識するようにしましょう。

・データ移行の工程定義や要件定義を作成
・移行スケジュールの策定
・データ移行ツールの選定
・移行期間の算出
・移行データの抽出、作成
・テスト移行(検証作業、リハーサルの実施)
・移行後の動作確認

システム開発には必ず要件定義が行われますが、
データ移行の戦略を立てる際にも要件定義を作る必要があります。
それに合わせて、スケジュール作成もしなければなりません。

移行するデータのなかには、稼働しているシステムを一時停止させなければならないこともあり「ユーザへの通達」「停止させられる時間の確認」なども含める必要があるでしょう。

また、テストの実施も必要です。
「移行したデータに不備がないか」「想定通りの時間内に移行できているか」などの確認をすることで、より安全で確実なデータ移行ができます。


データ移行ツールはどうやって選ぶ?

昨今、DXを皮切りにアナログやレガシーシステムからの脱却に向けた動きが活発化したことにより、データ移行ツールもさまざまな種類が登場しています。
既成のツールを利用することで、手作業や自社でツールを作成するよりも効率的に、計画を遂行できます。

しかし「ツールを使えば簡単に移行できる」「そこまで緻密な計画を立てる必要はない」という気持ちでいると計画は失敗するため、危険です。

「どれを選んだら良いの?」「できることは同じでは?」と感じる人も多いでしょうが、
データ移行の対象や目的によって手法が異なるように、データ移行ツールの選び方も変わってきます。

そのなかでも、選び方のポイントとなるのは次の3点です。

1.移行対応範囲
2.アプリケーション停止時間の許容範囲
3.コスト

1.移行対応範囲
まずは、移行する対象データの確認を行う必要があります。
使用するツールによっては、移行対象が対象外となっている可能性もあるため、移行データの洗い出しを行わなければツール選びはできません。

2.アプリケーション停止時間の許容範囲
また、先にも触れたように、移行するデータを使用しているシステムやアプリケーションの停止時間の許容範囲は、ツール選びで重要な判断基準です。

長時間の停止ができるのであれば、時間を要する仮想環境へ一度エクスポートを行い、そこで変換を行ってから新しいシステムへインポートすることで、安全に進めることができるでしょう。

一方、長時間のシステム停止を許容できない場合には、一例ではありますがリアルタイムでデータ複製を行いながら移行する、データレプリケーション形式に対応できるツールを選定するといった選び方も挙げられます。

3.コスト
最後はコストを確認します。
注意したいのは「安ければいい」というわけではなく、得られる費用対効果を考えることです。

「金銭的コストは低いけどサポート範囲が狭い」「安いが自分たちの工数はかかる」では、
リスクやトータルコストの軽減ができないからです。

※データ移行にかかる費用についてはこちら


データ移行ツールの特徴

「選び方は分かったけど、数が多すぎて選べない」という方に向け、ここではデータ移行ツールの製品について、特徴を紹介していきます。

●AWS Application Migration Service
●Azure Migrate


AWS Application Migration Service

Amazonが提供するAWSへの移行ツールがAWS Application Migration Serviceです。
世界トップのシェア率を誇り、サポートが充実していることから、オンプレミスからクラウドへ移行を検討する際、AWSを候補に入れる企業も多いでしょう。

AWS Application Migration Serviceでは、物理インフラストラクチャをはじめ、ビジネスで多用されているVMware・vSphereやMicrosoft Hyper-Vの移行や、他のクラウドからの移行にも対応しているので、AWSへの移行を検討している場合には外すことができないツールです。

データ移行を簡素化かつ迅速に行うことができるので、移行期間も短縮できることも特徴的です。

Azure Migrate

AWSに次いで世界的にシェア率の高いクラウド基盤であるMicrosoft社のAzureへの移行に利用できるのが、Azure Migrateです。

データ移行は多くの工程を考えなければなりませんが、Azure Migrateでは移行元マシンの検出から移行可否の判断をする評価機能、移行状況を確認できる追跡機能を有しているので、移行戦略やスケジュールの策定がしやすいメリットがあります。

先述したAWS Application Migration Service同様、オンプレtoクラウド、クラウドtoクラウドにも対応しているので、Azureへの移行を検討している場合にはAzure Migrateをチェックしましょう。

まとめ

昨今、特にDXが推進されていることを背景に、システムの置き換えにおけるデータ移行は、
企業にとって大きな課題となっています。

データ移行には、多くの時間やコストを要します。
そのため、綿密な移行プランニングと、用途や目的に応じたデータ移行ツールを用意することが必要不可欠です。

安易にツールを選定すると、データを損失してしまったり、新システムがうまく稼働しなかったりするなど、企業に大きなダメージを与えてしまいます。
場合によっては、事業継続に多大な被害を与えてしまうケースも考えられるでしょう。

データ移行ツールを選ぶ際には、

1.移行対応範囲
2.アプリケーション停止時間の許容範囲
3.コスト

の観点から自社にあった製品の検討が必要です。

ご紹介した主要な移行ツール3選を参考に、より時間・コストメリットのあるデータ移行を推進していきましょう。

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※この記事は、公開時点の情報をもとに作成しています。




アンドレ
アンドレ
情シス担当兼ライター。嫌いな言葉は「インシデント」。好きなアーティストはビートルズ。夏だけサーフィンをするエセサーファーです。少しでもお客様のお役に立てるような、良質な情報を発信していきます。

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