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ITアウトソーシングとは?どんなサービスがある?導入ステップは?などの気になるポイントを徹底解説!

今、”DX(デジタルトランスフォーメーション)”という言葉を見ない、聞かない日が
無いくらい、連日のように多くのメディアで取り上げられており、
DXが一種のブームになってきております。

皆さまの会社でも、経営層から「DXに取り組むぞ!」といった号令が
掛かっているのではないでしょうか?

DXとは新しいIT技術の活用を前提とし、高速に事業を発展させていくことを指しますが、
『そうは言ってもITに明るい人がうちには全然いないんだよ..』
『言うのは簡単だけど、実際に運用していくのはうちの部署なんだから無茶いうなよ..』
と思われる方も多いと思います。

実際に新しいIT技術、サービスを会社で活用する時、運用・管理・サポートしていく
情報システム部のリソースが不足している場合に機能するのがITアウトソーシングです。

外部のIT専門業者に委託することで、人材育成にかかる教育費用や管理コストの削減、
業務効率化などの課題を解決するひとつの手段となるためです。

この記事では、ITアウトソーシングサービスの種類や導入ステップなどを詳しく解説します。

※DX時代に情シスが習得するべき技術はこちらをご覧下さい。

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目次[非表示]

  1. 1.ITアウトソーシングとは?
  2. 2.ITアウトソーシングサービスの形態
  3. 3.ITアウトソーシングのメリット
  4. 4.ITアウトソーシングのデメリット 3点
  5. 5.ITアウトソーシングの導入ステップ
  6. 6.まとめ

ITアウトソーシングとは?

ITアウトソーシングとは、企業のIT業務を外部委託(アウトソーシング)することを指し、「ITO(Information Technology Outsourcing)」と略されて呼ばれることもあります。

IT業務については、専門的な知識が必要とされるだけではなく、対応内容が多岐にわたる
ため、人的リソースがかかる分野です。
そのため多くの企業では、コスト削減や業務効率化を目的に、専門企業に一部または
すべてのIT業務をアウトソースすることが一般的になってきております。

AmazonのAWSやMicrosoftのAzureなどのクラウドサービスを利用している企業も増えて
おり、これらも”自社にサーバ環境を持たない”という広義の意味では
ITアウトソーシングサービスを活用していると言え、これからも増加していくことでしょう。

※アウトソーシングについて詳しくはこちら


ITアウトソーシングサービスの形態

ITアウトソーシングサービスの形態は、大きく分けると7つあり、委託する業務の規模、種類に応じて分類されています。
以下、ITアウトソーシング形態の内容と、どんな会社に向いているのかについて解説していきます。

表1 ITアウトソーシングサービスの種類と内容

表2 各ITアウトソーシングサービスがそれぞれどんな会社に向いているのか

*フルアウトソーシングサービス
IT業務プロセス全体を外部委託する形態です。
システム開発であれば、企業がシステムに求めることだけをまとめ、委託業者でシステムの企画、要件定義、開発、その後の運用保守までを行います。

圧倒的に人材リソースが足りていない会社や、人件費などの固定費を削減したい企業が対象のサービスとなります。

*運用アウトソーシングサービス
IT業務のうち、主にシステムの運用業務を中心に外部委託する形態です。
サーバーの運用、メンテナンスおよびトラブルシューティングやOS、ミドルウェアを中心としたITインフラの運用業務を委託するケースが一般的です。

運用業務に回す人材が不足している、運用業務を行っている従業員をコア業務に振り分けていきたいといった企業がサービスの対象です。

*ホスティングサービス
ITベンダーが提供するサーバーやシステム、ストレージを利用する形態です。
従来型の自社専用のサーバを購入して利用するパターンと比べて、要件定義から運用までに関わる多くのマンパワーが不要となるため、コスト削減につなげることが可能です。

IT資産を自社で持たないことで、運用・保守などにかかる人的コストを圧縮したい企業向けのサービスです。

*クラウドサービス
クラウドベンダーが提供するサーバやシステム、ストレージを利用する形態です。
基本的にはホスティングサービスとサービス形態や向いている企業は同様です。

相違点としては、サービス提供の仕方にあります。
ホスティングサービスは基本的なITインフラ構成プランの中から自社に合うプランを選択しますが、クラウドサービスは、構成を自社で決めることができ、また構成の拡張や縮小も自由に行うことができます。

そのため、より柔軟な形でのサービス提供を求める利用者にとってはホスティングサービスよりもクラウドサービスを選ぶべきでしょう。

*ハウジングサービス
データセンターなどの施設を、企業が「間借り」する形態です。
ホスティングサービスとは異なり、IT資産の所有権は間借りしている企業側となります。

サーバなどの精密機械は熱に弱く、安定的に稼働させるためには、冷却機能などを有したサーバルームなどの設備投資が必要となります。
そういった設備投資が難しい企業がサービスの対象となります。

*ヘルプデスクサービス
社内もしくは社外からの問い合わせに対して技術的なサポートを提供する形態です。
たとえば、情報システム部のアウトソーシングであれば、社員からのPC関連機器の問い合わせ対応や、アカウント発行や削除、障害の復旧作業などに対応します。

問い合わせ対応を行う人手が不足している、運用アウトソーシングサービスと同様、問い合わせ業務を行っている従業員をコア業務に振り分けていきたいといった企業がサービスの対象です。

*常駐サービス
これまで紹介してきたサービスとは異なり、人材の不足分を他社の人材で穴埋めするサービス形態です。
たとえば、セキュリティの観点で社外へ情報を持ち出したく無いものの、
社内のリソース状況が厳しい場合などに活用されます。

指揮命令権を受入側で持つ「派遣サービス型」と
指揮命令権ごとアウトソースする「委託型」があります。

※ISF NETのアウトソーシングサービスについて詳しくはこちら


ITアウトソーシングのメリット

ここまでITアウトソーシングについて述べてきましたが、メリットを大きくまとめると以下の3点です。

▽ITアウトソーシングのメリット 3点
 ・「持たない経営」へのシフトによる利益率の改善
 ・人手不足の解消
 ・自社にないノウハウの活用が可能

ITに限らず、アウトソーシングをしていく一番のポイントは、会社経営へのインパクトでしょう。
自社で人員、機器、設備を抱えずとも業務を遂行していくことができるため、
固定費を大幅に削ることができます。
こうした「持たない経営」への転換を行うことで、会社収益の改善につながります。

また、日々新しい技術が生み出されている中、既存業務を行いながらトレンド情報を収集していくことは一般企業であれば人的リソースの観点から難しいことが多いです。
そういった、最新情報の収集は社員に、既存のITインフラ運用は外部に出すことで、
今まで手をつけられていなかった部分への取り組みができたり、
そもそもの人手不足解消を実現できることがITアウトソーシングのメリットです。

さらに今まで社内人材の育成に充てていた時間や費用なども削減することができるため、
ITコスト全体の削減にもつながっていきます。

また、ITアウトソーシングを事業として行っている企業は、その分野においてはプロフェッショナルだと言えます。
そういった企業のノウハウを活用することができるため、会社の生産性向上につなげていくことも可能です。

加えて、企業規模に関係無く利用できるサービスがほとんどであることもメリットのひとつだと言えるでしょう。


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ITアウトソーシングのデメリット 3点

一方、ITアウトソーシングのデメリットとして考えられるのは以下の3点です。

▽ITアウトソーシングのデメリット 3点
 ・IT管理業務に関する社内ナレッジの蓄積が困難
 ・特定のベンダーへの依存度が高くなる
 ・セキュリティ上のリスクが高まる

アウトソーシングを活用することで、業務は効率化されるものの、その分自社内
IT関連業務に関するナレッジの蓄積が難しくなることや、それもあいまって
特定ベンダーへの依存度が契約期間に比例して高くなっていき、他社への移行が困難になるケースもあります。

また、委託業者との情報の行き来が発生する分、情報漏洩などのセキュリティ上のリスクが高まるため、委託業者を選定する際には、セキュリティ上のリスクを軽減する取り組みを
企業単位で行っているかどうかをしっかりと見極める必要があります。
ひとつの参考としてプライバシーマークやISMSなどの認証を取得しているかなどがあげられます。


ITアウトソーシングの導入ステップ

ITアウトソーシングを導入する際は、以下のステップで進めます。

▽ITアウトソーシングの導入ステップ
 1.現状把握
 2.アウトソースする作業の明確化
 3.アウトソースする目的の明確化
 4.アウトソーシング先の確定
 5.アウトソーシングの取り組みを進めるメンバーの決定
 6.ヒアリング、課題の分析と改善提案、導入計画
 7.SLAのすり合わせ
 8.テスト運用、導入

ITアウトソーシング導入の際にとくに重要となるのが、ステップ4の「アウトソーシング先の選定」です。
自社にあう委託先を探し出すことは、事業展開・事業拡大していくうえで大きなインパクトとなりえます。

委託先選定のポイントは以下のとおりです。

・対応業務
 アウトソーシングの形態、自社の人員やコスト、委託先の提供サービスなどを踏まえて
 判断する必要があります。

・実績、専門性
 アウトソースの対象業務に関する実績や専門性を委託先が有しているかを
 しっかりと精査する必要があります。

・コスト
 自社のシステム環境や状況、対象業務を理解した上で対応してくれる委託先を
 選定することで、余計なサービスコストがかかるのを避けることができます。

また、業務の遂行能力が低いことによって、社員で対応するよりもかえって問題解決やトラブル対応に時間やコストがかかってしまうというケースもあります。
委託先の品質とコストのバランスを見極めて選定することが重要です。


まとめ

ITアウトソーシングとは、専門ベンダーにITに関わる一部もしくはすべての業務を委託することを指しますが、一番大きなメリットとしては、コスト削減や業務効率化といった
「経営へのインパクト」でしょう。

慢性的な人手不足に悩む企業や、経営戦略として人を抱えないという判断をしている
企業にとっても強力な武器となりえます。

しかしながら、アウトソーシング先を見誤ることで、セキュリティ上のリスクが増大したり、アウトソーシング先の切り替えが難しく業務遂行能力が低い企業に依存してしまうようなリスクもあります。

そのため、アウトソーシング先の選定については、慎重に検討の上判断される必要があるでしょう。

とはいえ、自社内のリソース不足やスキル不足が喫緊の課題となっている方や、
DXの旗振り役を担っている方は、課題解決のひとつの手段としてITアウトソーシングの活用を検討されることをオススメします。

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※この記事は、公開時点の情報をもとに作成しています。


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